はじめに
「車を手放したら、逆に自由になった気がした。」
これは、車を持つことが当たり前だった私たち夫婦が、ある日ふと気づいた本音です。
5年ほど前。資産形成を本気で考え始めたタイミングで、私たちは車を手放しました。
当時は、「子どももいるし、やっぱり車は必要かな」と半ば当然のように思っていました。
でも、思い切ってその“当たり前”を見直してみたら、思っていた以上に暮らしが軽くなったのです。
所有していたときのこと
わが家が車を所有していたのは、今から5年ほど前。
車種はコンパクトカーで、週末に買い物や家族での外出に使っていました。
平日はまったく乗らず、使用頻度は週1回程度。
にもかかわらず、毎月の維持費はかなりのものでした。
- 駐車場代:月 20,000円(都内の相場並み)
- 保険料:月 10,000円(任意保険)
- ガソリン代:月 10,000〜20,000円(週末の使用分)
- 点検・税金・車検:年単位で 約100,000〜150,000円
ローンこそなかったものの、月あたり平均で約40,000〜50,000円前後がコンスタントにかかっていた計算です。
「週末にしか乗らない車に、毎月4〜5万円…」
資産形成を真剣に考え始めたタイミングだったこともあり、
「この出費、本当に必要?」と、夫婦で何度も話し合いました。
思い切って手放してみた
ちょうどその頃、家計と向き合う中で「固定費を削って貯蓄と投資に回したい」と強く思っていました。
そこで、「一番インパクトが大きいのは何か」と考えたときに、浮かんだのが車でした。
もちろん不安はありました。
子どもがまだ小さかったので、「急に体調を崩したときどうする?」とか、
「雨の日の移動は大丈夫か?」とか。
でも、試してみたら思っていたよりずっとなんとかなりました。
- 通勤・買い物 → 自転車+電車+徒歩
- 大きな買い物 → ネットスーパーや週末にまとめ買い
- 急な外出 → タクシーアプリやカーシェアを使う(月1回ほど)
- 遠出 → 必要なときだけレンタカー
現在は「タイムズカー」を利用しており、1回の利用料はおおよそ2,000〜4,000円程度。
月1回程度の利用で済んでいます。
たぶん、タイヤ交換や車検なども考えると、年間で50万円〜100万円は節約につながっていると思います。これで一気に資産形成が進んだ気が。我が家は比較的、都市部に住んでいるため、カーシェアリングで十分でした。
我が家はタイムズカーシェアをずっと使ってます。
月間コスト比較表(車所有 vs カーシェア)
項目 | 車を所有していた頃 | 現在(カーシェア) |
駐車場代 | 20,000円/月 | 0円 |
保険料 | 10,000円/月 | 0円(都度保険込) |
ガソリン代 | 10,000~20,000円/月 | 0円(利用時に込み) |
点検・車検・税金 | 約8,000~12,000円/月換算 | 0円 |
カーシェア利用料 | 0円 | 約3,000円/月 |
合計 | 約40,000~50,000円/月 | 約3,000円/月 |
※税金・点検・車検は年間約100,000〜150,000円とし、12ヶ月で按分して試算、我が家はコンパクトカーを所有
あと、車に乗らないようになってからは、何故かわかりませんが、ストレスが減った気がします。多分元々運転が嫌いだった&苦手だったんだと思います。それまではずっと運転してたのに。これも気づきでした笑
持たないことで得た「余白」
車を持たないことで得られたのは、単なる節約だけではありませんでした。
暮らしに“余白”が生まれたのです。
■ お金の余白
毎月かかっていた駐車場代や保険料がなくなり、その分で貯蓄が増えた月もあります。
「余裕のある月」が増えたことで、焦らず過ごせる安心感が増しました。
■ 心の余白
車検やタイヤ交換、事故の心配、毎月の保険の更新…。
気にすることがひとつ減っただけで、心がふっと軽くなりました。
■ 時間の余白
洗車のために土曜の朝を潰したり、渋滞で子どもが機嫌を損ねたり…。
そういう「見えないコスト」が意外と多かったことにも気づきました。
近くで過ごす豊かさに気づく
車がないと、「遠くに行けない」と思っていました。
でも、実際には「近くで十分楽しめる」ことをたくさん再発見できました。
- 自転車で行ける公園を巡って、子どもと季節の変化を楽しんだり
- 商店街で週末のおかずを一緒に選んだり
- 雨の日には、家の中で静かに本を読む時間が増えたり
あちこち移動しなくても、日常の中に楽しさはちゃんとある。
むしろ“移動しないからこそ気づけること”もたくさんありました。
おわりに
持たないことは、不便さではありませんでした。
むしろ「選び取る暮らし」ができるようになった気がします。
車を手放して得られたのは、お金と時間、そして心の豊かさ。
それは、モノを減らすことで心が広がっていくような、不思議な感覚でした。
これからも何かを持つかどうか迷ったときには、
「本当に必要か?」を問い直しながら、丁寧に選んでいきたいと思います。
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